アブダビ国立図書館

アブダビ国立図書館（Abu Dhabi National Library）は書籍の収集、保全、振興に加え、UAEを含むアラブ世界における読むこと、書くこと、調べることの振興に取り組んでいます。1981年に設立された国立図書館は、UAE最大の図書・写本の蔵書数を誇るだけでなく、他の文書やデジタル資料も保管しており、UAEにおける読む・書く文化を振興するとともに研究者・学者にとって重要な情報源となっています。

200万点以上もの図書、定期刊行物、写本、電子資料を所蔵し、その中にはアラビア語の蔵書30万点以上、他の言語の蔵書10万点もあります。古代のアラビアやイスラムの写本の収集、保全、展示も行っており、その内容は文学、宗教、科学、芸術など幅広い分野にわたります。

 

これらの写本は国立図書館で展示されており、通常の開館時間内に見ることができます。研究者・利用者に1日14時間サービスを提供しており、週末も開館しています。蔵書にあるすべての閲覧可能な資料のオンライン目録を作成しており、アラブ首長国連邦や湾岸地域、アラブ世界を主なテーマとした研究を行っている研究者を支援しています。

さらに、アブダビ国際ブックフェア（Abu Dhabi International Book Fair）やアルアインブックフェア（Al Ain Book Fair）といった楽しいお祭りに加え、シェイク・ザイード・ブック・アワードなどの賞も主催しており、これらのイベントを通じてUAEに住む人々を含めアラビア語圏の人々に読むこと・書くことへの意識や興味を持ってもらうよう取り組んでいます。

また、アラビア語で書かれた書籍の出版や、カリマ（Kalima）やエスダラット（Esdarat）といったプログラムを通じて他の言語からアラビア語に翻訳した書籍の出版も行っており、カラム（Qalam）イニシアティブによりエミラティ作家を支援しています。加えて、アブダビ各地でコミュニティ図書館や移動図書館を運営しています。