すべて見る
ムハンマド・ビン・ハリファ通り、アルアイン
ここは、歴史マニアが本領発揮する場所です。アブダビの緑あふれる庭園都市アルアイン(ドバイへ向かう道中に位置します)から10km、首都から1時間半ほどのところに、ヒリ考古学公園(Hili Archaeological Park)があります。公園と印象的な考古遺跡がひとつになったスポットで、外国からの訪問者や地元住民に人気です。
ヒリ考古学公園は、アルアインの古代遺跡にスポットライトを当て、訪れやすい場所にするために整備されました。アラブ首長国連邦に存在した農村の、知られているうちで最古の証拠を提供しているだけでなく、青銅器時代から鉄器時代の村や墓地、要塞、農業インフラも遺しています。初期の農村はヒリ8遺跡(Hili Site 8)に位置し、紀元前3000年にさかのぼります。これらの遺跡から出土した遺物は、アルアイン国立博物館(Al Ain National Museum)で見ることができます。
紀元前2500年から紀元前2000年にかけて、ヒリにおける定住が広がっていきました。この文明の遺物が初めて発見されたアブダビ沿岸沖の島にちなんで、この時代はウンム・アン=ナール期と呼ばれています。この時代におけるUAE最大の墓や建造物群はヒリに位置しています。青銅器時代の数々の建造物はヒリ考古学公園にあり、一般に公開されています。
この公園の目玉は、紀元前2000年にさかのぼるヒリ巨大墳墓(Hili Grand Tomb)です。この墓は直径最大12m、高さ約4mの円形で、周辺の定住地に住んでいた人々を埋葬するのに使われていました。墓には2つの入り口があり、人間や動物の小立像を表現した美しいレリーフが飾られています。他にも同様の墓がヒリ地区全体に見られます。また、旅行者がこれらの遺跡を訪れ、ウンム・アン=ナール期の文化について間近でさらに学べるようにするため、考古学トレイルの建設が計画されています。
他にも考古学的な建造物が公園の周囲に見られますが、基本的には植物や噴水、小さな子供向けの遊び場からなる庭園です。ヒリは、海に覆われていた何千年も前の時代のさまざまな化石が多く見られる化石の谷(Fossil Valley)の近くに位置しています。
ヒリ考古学公園
360度の体験を始める