bait mohammed bin khalifa

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バイト・ムハンマド・ビン・ハリファ(Bait Mohammed bin Khalifa)は、世界遺産であるアルアインの遺跡群に属する歴史的家屋です。この家屋は住民や観光客向けのコミュニティセンターとなっており、1950年代から60年代にかけてのUAEの社会と建築の歴史を称える常設展示が鑑賞できます。バイト・ムハンマド・ビン・ハリファには、一年を通じて多彩なイベントや活動が行えるコミュニティスペースのほか、カフェやアートが学べる施設もあります。 

この施設は1958年、建国の父である故ザイード・ビン・スルタン・アル・ナヒヤーンの義父、また、前大統領でアブダビ首長だったハリファ・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン(PBUH)殿下の祖父でもあるシェイク・ムハンマド・ビン・ハリファ・アル・ナヒヤーン(1909~79)の邸宅として建てられたものです。

建設されたのはアラブ首長国連邦の過渡期(1930年代から60年代にかけて)で、急速な成長によって国が経済的、社会的に変容した時期にあたります。伝統的な建築・設計に最新の資材や建築技術を融合したバイト・ムハンマド・ビン・ハリファは、この時期を象徴する存在です。この家での暮らしも、伝統と現代性のバランスを反映したものでした。伝統的な城塞というより近代建築の家屋に近い見た目ですが、故シェイク・ムハンマド・ビン・ハリファ・アル・ナヒヤーンは邸宅を地域社会に開放することによって伝統を存続させました。

このように、地域社会を大切にするというアプローチにより、この邸宅はアルアインのランドマークとなりました。また、故シェイクの名高い一族が暮らしていたことにより国定史跡にもなっています。手間暇かけて修復作業を行った結果、バイト・ムハンマド・ビン・ハリファは、伝統ある建築物が、活気あるコミュニティセンターとして、また地域住民と観光客がアートを学べる施設へとリニューアルを果たしました。